睡眠負債の恐怖
どれだけ体に悪影響?
〇睡眠負債はがん、生活習慣病、虚血性心疾患のリスクになる
〇睡眠負債がたまっていると脳の状態が良くないので、ホルモンバランスが崩れやすい
〇細胞の再生も悪くなるので、肌も荒れるし、抜け毛やむくみの原因に
急性の睡眠不足であるとすぐに回復する。
〇睡眠負債は本人も気づかないうちに長期間にわたって蓄積されているので、簡単には回復しない。週末に長く眠っても返済できない。
十分な睡眠がとれていたら、それ以上寝られない。週末寝だめをすること自体、すでに睡眠負債があって、1日や2日では返せない。
睡眠負債チェック
1最近、朝の目覚めが悪くなった
2最近、夜の寝つきが悪くなった
3昼間に強い眠気を感じることが増えた
4夜中に何度も起きてしまうようになった
5ちょっとしたことでイライラする
6休日は普段より2時間以上長く寝てしまう
当てはまる項目が
1~2 軽度の睡眠負債
3~4 中度の睡眠負債
5~6 重度の睡眠負債
世界の睡眠研究所が明らかにした睡眠の新事実
*眠らない女性は太る
眠らないと摂食を抑制するホルモン(レプチンという物質)があまり出ない
逆に食欲を増進するホルモン(グレリンという胃から出る物質) が多く分泌される
*眠らない人は認知症になりやすい
起きている間には色々な物質が産生されて、役割が終われば分解されて排泄する必要がある。それを効率よくすることが睡眠中に行われている。睡眠負債があるから認知症の原因になるわけではないが、認知症のリスクのある人には睡眠制限の負荷が発症リスクを高める。
アミロイドβという物質は日中に多く分泌されて、睡眠中に分解される。
アルツハイマー型認知症はアミロイドβが脳の中で分解・排泄されずに溜(た)まり、発症する。
最高の睡眠を得る法則
黄金の90分を制すべし!
黄金の90分=眠り始めの最初の90分
黄金の90分に成長ホルモンが放出される。
成長ホルモン=病気を予防したり、肌を若返らせたりする。眠り始めの90分で70~80%が分泌される。
最初の90分を深く眠れないと、いくら寝ても疲れがとれない。
最初の90分をしっかり眠ると、睡眠時間に関係なく質の良い睡眠をとることは可能。
スタンフォード式最高の睡眠
☆最高の睡眠の準備は朝から始まる
朝、太陽の光を浴びる(体内時計をリセットするという意味で非常に大事)
太陽にあたるのは1分程度でもOK。
☆適度な運動
ポイント 汗だくになるような運動は朝からしない。覚醒を通りこして疲労につながるため
☆コーヒーは寝る6~7時間前まで(カフェインの影響は個人差があります)
☆夜の習慣
体温は睡眠に影響を与える。
深部体温(体の内部の温度)と皮膚温度(手足の温度)は普通は2度くらい差がある。その差を縮めたときに寝やすくなるというデータがある。
深部体温のほうが皮膚温度より高い温度のため、深部温度を下げればいい。
どのように?
入浴
体温は一度上がると下がる性質がある。
最高の睡眠のためには、お風呂から出て90分後に就寝すると良い。
最高の睡眠のために食べ物
夕食時に体を冷やす食べ物をとる
トマト
キュウリ
パイナップル
スイカ
睡眠の妨げとなること
1スマートフォンやパソコンを見る
2部屋の温度が合わない
3明るさや物音が気になるなど
睡眠が分断されて長く眠れない、睡眠をちゃんととっても朝に疲れが残る・昼間に強い眠気があるなど気になることがある人は睡眠クリニック・睡眠外来へ。そこで呼吸カウンセリングや脳波の検査などを行い、睡眠の悩みを解決する。